
OVERVIEW
鍛冶職人の「鍛冶町」と藍染めの「紺屋町」が肩を並べて存在した神田のまち。
その歴史的関係性に着想を得て、“寄り添う”をテーマに空間をかたちづくった。
空間の軸となるのは、まちの記憶を象徴する“紺色と金物”の組み合わせ。
鍛冶町と紺屋町が隣り合うように、紺色の落ち着きと金属の硬質さが、空間の中でそっと寄り添い合う。
紺色はタイルやファブリックにも広がり、空間全体をやわらかく染め上げていく。
自然石や和紙の照明、植栽といった“和”のディテールは、この土地の記憶をすくいあげるように取り入れ、素材のラフさに静かな余白を添えている。
1Fカフェエリアと2Fオフィスエリアは、構造体に沿ってゆるやかに構成され、用途を超えてひとつながりの空気が流れていく。街の記憶を受け取りながら、これからの営みに静かに寄り添う――そんな場所を目指した。
TEAM
DESIGNER : RYOHEI KATAOKA
PROJECT MANAGER : TETSUOMI HATAKEYAMA
CONSTRUCTION :GRANDIR
ORIGINAL FURNITURE:
PHOTO :NAOKI MYO / MOv